専門科目 自然の理解専攻


動物の科学('09)


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平成23年1月
択一式か記述式か :    択一式

設問数 :    10問

出題元 :    テキスト中心

持ち込み可能か :    テキスト持込可



コメント:

問1 ニュージーランドの鳥類の進化と生態で誤りを一つ選べ。
   @ ニュージーランドで飛べない鳥が多く進化したのは、哺乳類、爬虫類、それに鳥類において、捕食性のしゅがいなかったから。
   A ニュージーランドでは大型の鳥類であるモアが絶滅した原因は人間による土地利用に自然改変と狩猟があげられる。
   B ペンギン類がニュージーランド近郊で進化したと考えられるのは、この近辺に世界で最もペンギンの種類が多いから。
   C キウィ類はモア塁の仲間で、ニュージーランドだけに分布しているまったく飛べないとりでありもっぱら土中の小動物を食物とする。
   D 間違いがない

問2 生物の生活に関して誤りを一つ選べ
   @ ニッチとはJ.Grinnellが最初に考えた概念であり、生態学的地位と訳される。
   A 動物群集における様々な種の食い分け、すみ分けはニッチ分化と見ることができるが、その分化の原動力種個体間の協力である。
   B 無機環境から生物に対する影響を作用、逆に生物から無機環境に対する影響を反作用という。
   C 昼行性、夜行性といった動物種の活動する時間帯の相違もニッチ分化の結果。
   D 生活内容の似ている動物は、ニッチ構築における利害が一致しているので、種間競争が大きい。

問3 飼育、養殖されている動物で正しいのを一つ選べ
   @ 人類によって家畜化された動物の種類は少なく哺乳類、鳥類、昆虫類をあわせてせいぜい40種類程度。
   A 家畜においては純植物食性の種がいないのは、それらの動物は食性を量的に多く必要とするから。
   B 人類に分明史の中で、牛・羊・馬のような家畜を飼育するようになったのは古く、今から約3万年前。
   C 海外から輸入された野生種は日本の風土に定着できず、野外で飼育しても安全である。
   D 内水面養殖とは、海の内湾で行う養殖のこと。

問4 性と生殖に関し誤りを一つ選べ
   @ 無性生殖は有性生殖にくらべて要するコストは高いが子孫の多様性が期待できる。
   A 有性生殖は、減数分裂と受精を要にしている。
   B 減数分裂の結果できた細胞は、元の細胞に比べ染色体が半減しているのみならず、ゲノム組成もことなる。
   C 受精において、精子は卵に遺伝子をもち込むのみならず、卵を活性化して発生を開始させる。
   D 遺伝的に性が決まっているものもあるが、環境要因や社会的な地位などによって後天的に性がきまるものも少なくない。

問5 発生に関して誤りを一つ選べ
   @ 細胞分裂、細胞分化、形態形成は初期発生の柱。
   A 胚の胞胚化にいたっては、外界から隔離された内部環境を獲得するが、胚自身の遺伝子が発現を開始する。
   B 1960年代にはかえるを用いて、分化した体細胞の核を、核を殺した未受精卵に移植してクローン動物を作ることに成功、発生に伴う細胞分化は、遺伝子の改変に      よるのではなく、遺伝子発現の差によるものと結論された。
   C いろいろな生物のDNAの塩基配列を直接比較することで、種が多様化したと説明できるようになった。
   D 発生過程において遺伝子発現の時期、部域、量などが変わることによって、種が多様化したと説明できる例がある。

問6 動物の感覚生理に関して正しいの一つ選べ
   @ 脊椎動物では、視覚、聴覚、嗅覚器官などで受容された感覚は、求心性神経そして脊髄を経て脳に運ばれるが、聴覚と触覚器官からの情報は求心性によって直接      てきに脳に運ばれる。
   A 多くの昆虫は脊椎動物と異なり、偏光を見ることができる。
   B 人の眼とミツバチの眼を比べると、ミツバチは複眼であるので、神経細胞の数はミツバチのほうがずっと多い。
   C 哺乳類における平衡感覚は内耳の中の渦巻管が担ってる。
   D 冷温覚、痛感、運動感覚、位地感覚などの体性感覚は、昆虫等の無脊椎動物でよく研究されている。

問7 動物の親子や雄雌の関係で正しいのを一つ選べ
   @ 親がいなくても子供を作ることを単為生殖というが、ごく限られた系統群でしかしられていない。
   A 動物の産卵数は体の大きさと緊密な関係にあり、体が大きいと産卵数が多い。
   B 雌が子供を妊娠する胎生は、哺乳類においてのみに見られる独特の生殖様式である。
   C クジラ類の子供は晩成性であるのに対し、小鳥類の子供は早晩性である。
   D 多くの動物において雌による雄の選好性の方が、雄による雌の選好性よりもずっと強い。

問8 脳に関するもので、正しいのを一つ選べ
   @ 言語野や視覚野という名称からも明らかなように、大脳皮質の機能には強い部域性があり、精神活動は特定領域の独自な活動のみによるもので、領域間の協調は      認められない。
   A 一般に神経細胞は形態的ならびに機能的な方向性を示すが、脳の神経細胞では形態的な方向性は認められるものの、機能的方向性は認められない。
   B 遺伝子改変マウスはいろんな研究に用いられるが、高次脳機能を支える分ス機構の研究には残念ながらまったく利用できない。
   C 学習によって、大脳皮質が機能的に再編成されるのではないかと久しく考えられてきたが、これは誤りであることが実験によって証明された。
   D 気分、情動といったヒトの複雑な行動にも神経伝達物質が関わっていることが少しずつ明らかになっている。

問9 感染に関して正しいのを一つ選べ
   @ 疾患にはいろいろな原因によるものがあるが、ウイルスや細菌による疾患を感染症と総称する。
   A ペニシリン等の抗生物質の発見は、感染症治療に脅威を発揮し、今や感染症は恐れる必要がなくなった。
   B 動物細胞の表面に存在するToll様受容体と呼ばれる一群のたんぱく質は、細菌の構成成分やウイルスのRNAなどをそれぞれ認識して、それらの侵入を発見・警告する。
   C 免疫機能には、T細胞が担当する体液性免疫とB細胞が担当する細胞性免疫があり、両者の協力によって感染を防衛している。
   D 牛海綿状脳症は代表的なウイルス感染で、これまでに何度かのパンデミックを起こし世界を恐怖に落としいれた。

問10 畜産や養蚕で正しいのを一つ選べ
   @ 日本では1960年から2004年の44年間で、年あたりの畜産量の消費が約4倍に増加した。
   A 鶏肉、豚肉、牛肉をそれぞれ1キロ生産するための穀物消費量は、鶏肉が10、豚肉7、牛肉4の比率であり、牛肉生産がもっとも効率がよい。
   B 乳牛は人為によって改良されているので、妊娠しなくても乳を多く出すようになった。
   C 養蚕は日本において発明され、戦前においては日本が世界でもっとも盛んな国であった。
   D カイコを用いた産業開発の目的は、もっぱら有用な糖質、脂質の生産に向けられている。



出題元 :    どちらともいえない

持ち込み可能か :    持ち込み不可




コメント :
1.ニュージーランドの鳥類と進化に関する記述のうち、間違っているものを選べ。
2.生物の生活に関する記述のうち、間違っているものを選べ。
3.飼育あるいは養殖される動物に関する記述のうち、正しいものを選べ。
4.性と生殖に関する記述のうち、間違っているものを選べ。
5.発生に関する記述のうち、間違っているものを選べ。
6.動物の感覚生理に関係した記述のうち、正しいものを選べ。
7.動物の親子や雌雄の関係についての記述のうち、正しいものを選べ
8.脳に関する記述のうち、正しいものを選べ。
9.感染に関する記述のうち、正しいものを選べ。
10.畜産や養蚕に関する記述のうち、正しいものを選べ。

意地悪な設問はなく、講義や教科書をまじめに勉強すれば問題なく単位を取れる科目です。ただし、「間違っているものを選べ」という問題は、「正しいものを選べ」という問題よりも知識を要求されるので、一夜漬けでは難しいかも。動物好きの人にはお勧めです。